今日は待ちに待ったSPA!の発売日!
愛子天皇論のテーマは「愛子さまの誕生」
皆さんこれから読まれると思うので詳細にはふれませんが、愛子さまご誕生の5年後に自分も父親になった当時の事が重なり、胸に熱いものが込み上げました(自分も経験した、検診や出産に夫が立ち会うという形が定着するのに、両陛下(当時は皇太子・皇太子妃)のなさりようも大きく影響したのだなあ、と再認識しました)。
さて、今週のSPA!の読みどころはそれだけじゃありません。倉山満氏が連載「言論ストロングスタイル」で「皇室にもジェンダー平等を!だったら男が皇后になれないのは差別か!」というタイトルで、頑迷な男系男子固執がいかに愚かなものであるかを非常に明確に表現しているのです。
まず、タイトルにもなっているこのくだり。
男が皇后になれないのは差別か?常識で考えよ。
(SPA!2024年2月27日号 46〜47ページ「言論ストロングスタイル」より引用 以下同様)
うん、皇后は女性の称号だから男性はなれないの常識だよね。「性転換して女性になった人は皇后になれるか?」なら議論のテーマにもなろうけど、小学生の悪口レベルのアホな言説の例を挙げることで、乱暴に単純化した雑言でマウントを取ろうとする姿勢の愚かしさを風刺しているのです。
高度な手法だな〜!
そして氏は「なぜ皇位の男系継承を守らねばならないのか」について3つの理由を挙げますが、その一つ目が
男は子供を産めないから
ほう!これけっこう新しい珍説じゃない?本文では続けて「男の側室など皇位継承に何の価値もない」と、常識の三歩手前ぐらいの事をわざわざ活字にして読者をポカンとさせるテクニックを用いています。
まさに、男女問わず側室という存在が不可能になった現代では、性別を問わない直系優先の継承でないと続かない、という事を、大リーグボール並みの変化球で表現されているのです!高度だなー!
そして第二の理由では「一般人の男を皇室に入れない為」として、「民間人出身の男性で皇族になられた方は一人もいない」という十八番の先例講釈をご披露。読者としては当然「では、その先例にはどういった意味があるのか?」が知りたくなります。
ところが!そこはすっとばして、醍醐天皇を「旧皇族から親王宣下された例」として出します。なぜか、醍醐天皇の父は、その前段で挙げている宇多天皇(光孝天皇の皇子として生まれ、一度臣籍降下した後に皇族に復帰した)である(つまり、先代の天皇からの直系長子継承である)という非常に大事な要素には触れず。
やはり、何代も離れた祖先が皇族であった民間人を、無条件で皇族にするなんてのは乱暴すぎるんだなーという事がクッキリ認識できるスバラシイ先例芸ですね。さすが!
さあ、そしてお待ちかね第三の理由!
伝統は続いてきたこと自体に意味があるから。外国に行けば、問答無用で歴史が古い方が偉い。
わーっはっはっはっは!
凄い!同時代に生きる国民と皇族の関係性など微塵も考えず、海外でエバれるというマウンティングの道具としか考えない悪辣論!
私が多くの男系男子固執論者に持つ最大の違和感は、こうした「天皇・皇室を〝自分が威張るためのアクセサリー〟にする姿勢」なのですが、それを体を張った自爆芸で風刺するとは、おみそれしました!
こうして、なんかもうちょい他にあったんじゃない?というグラグラな三つの理由を書いた後、終盤ではこれまた悪辣な手法の代表格「小室圭さんdis」を大々的に披露します。
かつて「眞子殿下に女性宮家を創設してもらい、小室圭さんに皇族になってもらおう」などとする主張があったが、それが実現してお二人の子が天皇になれば、小室氏には上皇になる資格があった。
え?
そもそも大抵の性別を問わない継承論は、配偶者に皇位継承権を認めない(男性皇族のお后と同じ)ものだから、この場合上皇になる資格があるとすれば眞子さまだよね?というツッコミ待ちですよね?これ。倉山はん、徹底して芸人やなー。
それにしても、世間の心無い声をはね返して立派にやっている小室さんを、またdisの道具にするとは、芸のためなら心を鬼にできるのですなー。すさまじい怨念!
たった2ページの原稿中にまだまだまだまだツッコミ所はあるんですが、倉山氏へのツッコミはマニアの方も多いので(笑)追って色々と挙がってくる事でしょう。
それより何より!この文が、愛子天皇論と同じ誌面にのっている事で、多くの「常識」ある人の感覚であれば、男系男子固執論に「うわぁ…」とドン引きする事間違いなしでしょう。
今週の「愛子天皇論応援MVP」(そんなのあった?)は倉山満氏に決定!いやー、スバラシイ仕事をされましたな!